『こどもみらい住宅支援事業』は子育て世帯以外がリフォームする際も申請可能

最初に、本制度の対象についてお話しします。
『こどもみらい〜』という名称ではありますが、 住宅の所有者等の方が、補助対象であるリフォーム工事を発注される場合は、世帯の属性にかかわらず申請できます。
子育て中の方はもちろんのこと、お子さんがいらっしゃらないご家庭でも利用可能です。
リフォーム予定の住宅を所有されているのであれば、個人の方だけではなく、法人・管理組合なども対象です。
【※補足】 リフォーム工事以外(「注文住宅の新築」or「新築分譲住宅購入」)の場合は、対象者が子育て世帯などに限定されます。 |
上限補助額は「子育て世帯」「若者夫婦世帯」のほうが高い
なお補助金額の上限は、世帯や住宅の種類によって異なります。
「① 子育て世帯」もしくは「② 若者夫婦世帯」に該当する場合、上限補助額が高くなります。
また「③ ご自身が居住するために、既存住宅を購入してリフォーム」される際にも、補助上限額が優遇される可能性があります。
(※①②③の条件については、表の下の箇所で解説しています。)
世帯の種類 | ③ 既存住宅の購入 | 上限補助額 |
---|---|---|
① 子育て世帯 もしくは ② 若者夫婦世帯 |
購入しない | 45万円/戸 |
購入する (※「安心R住宅」以外も可) |
60万円/戸 | |
一般世帯 (①②に該当しない) |
購入しない もしくは 「安心R住宅」以外を購入 |
30万円/戸 |
「安心R住宅」を購入する | 45万円/戸 |
<「① 子育て世帯」「② 若者夫婦世帯」の条件>
「① 子育て世帯」……申請時点で、2003年4月2日以降に出生した子を有する世帯 「② 若者夫婦世帯」……申請時点で夫婦であり、いずれかが1981年4月2日以降に出生している世帯 |
<③ 既存住宅の購入」の条件>
※以下の全ての項目を満たす場合が対象 ●不動産売買の契約締結が、2021年11月26日以降である ●不動産売買の契約締結時に、完成から1年以上経っている住宅 ●売買代金が、税込100万円以上である ●リフォーム工事の請負契約締結が、不動産売買の契約締結から3ヶ月以内である ※▲工事の発注者が一般世帯の場合(=「① 子育て世帯」「② 若者夫婦世帯」に該当しない)は【安心R住宅】を購入するケースに限り、補助上限額を優遇
|
『こどもみらい住宅支援事業』の対象期間はいつからいつまで?

『こどもみらい住宅支援事業』の交付申請期間や、リフォーム工事の契約期間は、下記の通りです。
(※いずれも、2022年5月時点で公表されている情報です。)
申請期間
2022年5月時点では、交付申請の締め切りが「遅くとも、2023年3月31日」とされていますが、予算の上限に達し次第、受付を終了してしまうため、ご注意ください。
◎交付申請期間: 2022年3月28日〜遅くとも2023年3月31日 ※原則として、すべてのリフォーム工事が完了した後に、交付申請する (実質、工事の完了・引き渡し期限=2023年3月31日) |
【交付申請の予約について】 予約期間: 2022年3月28日~遅くとも2023年2月28日 ※交付申請の予約を行うと、補助金の予算を一定期間(3ヶ月間もしくは2023年3月31日のうち、いずれか早い日まで)確保してもらえます。 予約申請は、着工後であれば可能です。 ただし、指定の期間(予約後3ヶ月以内もしくは2023年3月31日)までに交付申請されなかった場合は、予約が取り消されてしまいます。 |
リフォーム工事の契約期間
◎リフォーム工事の請負契約の期間: 2021年11月26日〜遅くとも2023年3月31日 |
注意していただきたいのが、上述したように「工事の完了期限も、遅くとも2023年3月31日」であることです。
工事内容の検討や、リフォーム会社との打ち合わせなどに掛かる時間も考えると、なるべく早めに業者探しを行うことが大切です。

特に大規模な工事では、打ち合わせや工事期間も長くなる傾向があります。
フルリフォームや全面リノベーションであれば10月頃、部分的な工事でも12月中には、施工業者と具体的なプランを練り始めるほうがよいでしょう。
ただし予算の状況次第では、予想外に早く締め切られてしまう可能性もあります。
対象の工事をご希望の方はなるべく余裕を持って、業者に見積もりを依頼されることをおすすめします。
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『こどもみらい住宅支援事業』対象のリフォーム工事/内容や補助金額
以下の表内に掲載しているものが『こどもみらい住宅支援事業』の対象となるリフォーム工事などです。
ただし 「❶ 必須工事」のいずれかを行うことが条件の一つです。
「❷ 任意工事」に該当する項目については、❶の必須工事と同時に行う場合に限り、補助対象となります。
なおかつ、1申請あたりの合計補助金額が5万円以上になる場合に、利用可能です。
❶ 必須工事 | 開口部の断熱改修 | いずれかは必須 | 補助金額の合計が 5万円以上で 補助対象 |
---|---|---|---|
外壁・屋根、天井・床の断熱改修 | |||
エコ住宅設備の設置 | |||
❷ 任意工事 | 子育て対応改修 |
❶と一緒に行う 場合には 補助対象 |
|
耐震リフォーム | |||
バリアフリーリフォーム | |||
エアコンの設置 | |||
瑕疵保険への加入 |
内容ごとの詳細・補助額については、以下よりご説明します。
本事業で必須工事とされているのは、省エネ化を目的とする「断熱改修」もしくは「エコ住宅設備の設置」です。

断熱改修(ドア・窓などの開口部、外壁・屋根、天井・床) |
---|
「断熱改修」に該当するのは、内窓の設置などによる「開口部(ドアや窓)を断熱対策」または「外壁や床などに断熱材を施工する断熱リフォーム」です。 いずれの工事も、同事業の事務局に登録されている型番の製品を採用することが条件です。 |
【開口部(ドア・窓など)の断熱改修】
施工内容 | 大きさの区分 (面積) | 補助金額 |
---|---|---|
ドアの新設・交換 | 小 (開き戸:1.0㎡以上、1.8㎡未満 引き戸:1.0㎡以上、3.0㎡未満) |
28,000円/箇所 |
大 (開き戸:1.8㎡以上 引き戸:3.0㎡以上) |
32,000円/箇所 | |
内窓の新設・交換 外窓の新設・交換 |
小 (0.2㎡以上、1.6㎡未満) | 14,000円/箇所 |
中 (1.6㎡以上、2.8㎡未満) | 16,000円/箇所 | |
大 (2.8㎡以上) | 21,000円/箇所 | |
窓ガラスの交換 | 小 (0.1㎡以上、0.8㎡未満) | 2,000円/枚 |
中 (0.8㎡以上、1.4㎡未満) | 6,000円/枚 | |
大 (1.4㎡以上) | 8,000円/枚 |
【外壁・屋根、天井・床の断熱改修】
施工箇所 | 断熱材の使用量 | 補助金額 |
---|---|---|
外壁 | 部分断熱の場合 | 51,000円/戸 |
最低使用量以上の場合 | 102,000円/戸 | |
屋根、天井 | 部分断熱の場合 | 18,000円/戸 |
最低使用量以上の場合 | 36,000円/戸 | |
床 | 部分断熱の場合 | 30,000円/戸 |
最低使用量以上の場合 | 61,000円/戸 |
エコ住宅設備(高断熱浴槽や節水トイレなど) | |
---|---|
エコ住宅設備に当てはまるのは「断熱性の高い浴槽」「節水タイプのトイレ」「高効率給湯機」などです。 いずれの工事も、同事業の事務局に登録されている型番の製品を採用する必要があります。 | |
設置する設備 | 補助金額 |
節水型トイレ | 掃除しやすい機能なし:17,000円/台 |
掃除しやすい機能あり:19,000円/台 | |
節湯水栓 | 5,000円/台 |
高断熱浴槽 | 24,000円/戸 |
高効率給湯機 (エコキュートなど) |
24,000円/戸 |
太陽熱利用システム | 24,000円/戸 |
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❷必須工事と一緒に行うなら「食洗機」「エアコン」などもOK(任意工事)
以下の項目は、❶の必須工事(断熱改修 or エコ住宅設備)と同時に行う場合に限り、補助金の支給対象となります。

子育て対応改修 | ||
---|---|---|
子育て対応改修に該当するリフォームは「家事の負担を軽減できる設備の導入」「防犯性向上に役立つ、開口部の改修」「生活騒音への配慮として効果的な、開口部の改修」などです。
具体的には「食洗機」や「浴室乾燥機」「内窓」の設置といった工事が挙げられます。 (※一部、必須工事の「開口部の断熱改修」と重複するリフォームがありますが、補助額を重ねて計上することは不可です。) 下記の工事のうち「キッチンセットの交換を伴う対面化改修」以外の工事では、同事業の事務局に登録されている型番の製品を使用する必要があります。 | ||
施工内容 | 補助金額 | |
家事負担軽減 | 宅配ボックス | 住戸専用:10,000円/戸 共用:10,000円/ボックス |
浴室乾燥機 | 20,000円/戸 | |
食洗機(ビルトイン型) | 19,000円/戸 | |
掃除しやすい レンジフード【※】 |
10,000円/戸 | |
自動調理対応コンロ(ビルトイン型)【※】 | 13,000円/戸 | |
キッチンセットの交換を伴う対面化改修 【※「レンジフード」「自動調理コンロ」との併用不可】 |
86,000円/戸 | |
防犯対策 | ドアの交換 | 小:31,000円/箇所 大:43,000円/箇所 |
外窓の交換 | 小:17,000円/箇所 中:20,000円/箇所 大:29,000円/箇所 |
|
生活騒音対策 | ドアの交換 | 小:28,000円/箇所 大:32,000円/箇所 |
内窓の設置・交換 外窓の交換 |
小:14,000円/箇所 中:16,000円/箇所 大:21,000円/箇所 |
|
ガラスの交換 | 小:2,000円/枚 中:6,000円/枚 大:8,000円/枚 |
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耐震リフォーム | |
---|---|
現行の「耐震基準」に適合していない、かつ着工されたのが1981年5月31日以前である住宅では、耐震改修も補助対象とされます。 | |
施工内容 | 補助金額 |
耐震改修 | 150,000円/戸 |
バリアフリーリフォーム | |
---|---|
「バリアフリー対応改修リフォーム」を行う場合は、下記の表に当てはまる工事であれば補助対象扱いとなります。 ただし、いずれも同事業で定められた「対象となる工事の基準」を満たす必要があります。 (※「ホームエレベーター」「衝撃緩和畳」は、同事業の事務局で登録されている型番の製品を採用することも条件とされています。) | |
施工内容 | 補助金額 |
手すり設置 | 5,000円/戸 |
段差の解消 | 6,000円/戸 |
廊下幅などの拡張 | 28,000円/戸 |
ホームエレベーター新設 (※交換の場合は対象外) |
150,000円/戸 |
衝撃緩和畳の設置 (※4.5畳以上) |
17,000円/戸 |
エアコン設置 | |
---|---|
換気機能付きエアコン・空気清浄機能の設置も、任意工事の対象です。 冷房能力に応じて、以下のように補助額が異なります。 | |
エアコンの冷房能力 | 補助金額 |
2.2kW以下 | 19,000円/台 |
2.2kW超〜3.6kW未満 | 22,000円/台 |
3.6kW以上 | 24,000円/台 |
瑕疵保険への加入 | |
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こちらは工事ではありませんが、工事品質などの保証のため「リフォーム瑕疵保険」に加入する場合にも、補助金の支給対象となります。 (※国土交通大臣指定の住宅瑕疵担保責任保険法人が扱う「リフォーム瑕疵保険」「大規模修繕工事瑕疵保険」への加入が対象です。) | |
内容 | 補助金額 |
リフォーム瑕疵保険への加入 | 7,000円/契約 |
どの工事やプランを採用する場合にも「どんな製品でリフォームするか」「工事範囲はどのくらいがよいか」などは、施工業者と相談しながら決めていくとよいでしょう。
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『こどもみらい住宅支援事業』でリフォームする際の申請方法

『こどもみらい住宅支援事業』の申請手続きは、工事を請け負うリフォーム業者が「代行」してくれます。
ほとんどの作業をリフォーム業者が担当してくれると考えてよいですが、もしも気になる点があれば遠慮なく質問してみましょう。
基本的な流れは、以下をご覧ください。
⓵ リフォーム工事の請負契約 ⓶ リフォーム工事の着手 ⓷ (交付申請予約をする場合は、)予約申請 ⓸ リフォーム工事完了 ⓹ 交付申請 ⓺ 交付決定 ⓻ 補助金の交付 ※リフォーム業者は、本事業を利用する際に「事業者登録」を行う必要があります。 「⓵ リフォーム工事の請負契約」については、事業者登録以前であっても可能です。 「⓶ リフォーム工事の着手」は、事業者登録後に行うことが条件とされています。 |
無事に交付決定した補助金は、まず同事業の事務局からリフォーム業者に支払われます。
最終的には、リフォーム業者から工事発注者の方へと還元されるので、安心してくださいね。
他のリフォーム補助金(助成金)制度と併用できる?
『こどもみらい住宅支援事業』と補助対象が重複している場合には、国が実施する他の補助制度を併用することは原則できません。
ただし「本事業で対象とするリフォームの請負工事契約」と「他の補助制度で対象とするリフォームの請負工事契約」が別である場合には、併用OKです。
(※制度によっては「請負工事契約だけではなく、工期も別である場合に併用可」としているものもあります。)

補助金制度は細かい条件が多いため、利用できるかどうかチェックするだけでも大変ですよね。
それでも「少しでも安くリフォームしたい」という方は、ぜひ気軽に施工業者に相談することから始めましょう。
こどもみらい住宅支援事業にこだわらず、まずは「検討中のリフォームで活用可能な制度はあるか」「補助制度の併用は可能か」など、疑問やご要望を伝えてみてはいかがでしょうか。
また利用できる制度がない場合でも、できるだけ費用を抑えるプランを提案してくれる可能性も大いにありますよ。
コスト面・機能面ともに満足できる、素敵なリフォームを実現してくださいね!
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